JazzとMonochrome
2010年09月21日 (火) | 編集
art navigation vol.22


ジャズの誕生の話を知らなくても、
何故かモノクロ写真とよく似合うように感じませんか?


スコッチ、バーボン。

煙草のけむり。

疲れた女、
ほろ苦く優しい男。

古いピアノ。

そして、スイング。


カーッ!
大人やぁ…(笑)


揺らめきのある音楽と大人の時間を過ごす場所に、
モノクロ写真は何故あんなに似合うのでしょう。


モノクロの力って何でしょうか。

色がないから、瞬間的な視覚刺激がなく落ち着いたオーラがある。

赤青黄緑等の色から自動受信する限定的なイメージがないので
自由な感性で受け取れる。


色々と考えられますが、何といっても「黒」の魅力でしょう。


黒という色は不思議な魅力に溢れています。


一般的には悪魔や暗闇、喪服、暗黒、
といったイメージがつきまとっていますね。


でも、ファッション界での黒は欠かせないし、
クールやモダンな服にも多用されていますね。


日本人は黒の使い方が実はとても上手なんです、はい。


漆塗りから始まる黒の食器や
黒豆や羊羮などの食材でも黒は多く見られます。

玄人は黒人(くろひと)から来ていて
経験や技術に優れていることを示していて上手い表現です。

また、中国や朝鮮の青磁白磁色絵陶磁器が称賛されていた時代に、
利休は黒楽茶碗を造らせましたが、
これはものすごく前衛芸術的だったと思います。
その後は織部焼など、様々なデザインで黒は使われていきます。

着る物でも平安には、黒染、墨染がありました。


なんだか話がそれてしまいました。


とにかく、黒とは長い付き合いであり、
しかも美しく見せる芸術性を伴う使い方をされて来たのでした。


そういう意味で大人的であります。


美しさはあっても甘い可愛らしさはないのです。


ジャズという大人の音楽に似合う訳ですな……。納得(笑)


ビターな空間にはモノクロ写真作品を。



今回のお話の作品一例
(作家名)嘉本哲也
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