「えっ!」の愉しさ
2010年09月19日 (日) | 編集
art navigation vol.21


現代アートには、「えっ!そうだったの!」と
驚く事が頻繁にあります。


近代以降多様化した表現に比例して、
素材やその使い方も
ありとあらゆる方法がとられるようになりました。


一見しただけでは素材や技法が分からない作品も多く、
私達を愉しませてくれます。


その観る者の予想を裏切るコトも
作品の魅力の要素の一つになっているのです。



何度もご紹介している渡辺おさむのデコレーション作品もその一つ。

本物そっくりに見えるクリームは柔らかそうで、
大きな作品では密集していて重たそうに見えるかもしれませんが、
出来上りの作品は、驚く程、固くて軽いのです。



また、素材でも自然界のモノ(葉っぱや砂や空など)を使ったり、
日常生活用品(割れた皿やテレビやゴミまでも)も使われています。


技法面でも「そんなふうに出来ていたのか!」と感心すること然り。


もちろん「ネタバラシ」されなくても、
視覚的に魅力的であることはご紹介する絶対条件ですけど(笑)



下の作品を見てください。

DSCN0395_convert_20100903142353.jpg

DSCN0394_convert_20100903142157.jpg


白い箱のような立体に隙間がたくさんあり、
薄く透明感のある色が見えますね。


実は、「色」に見える部分はペイントされているのではなく、
「色の影」なんです。


色は光なので、「色の光」とも言えますね。


実際にペイントされている部分は見えず、
「色の影」だけが見えるように制作されているのです。


建築的な白い箱に淡い色の影が浮かぶ、なんとも素敵な作品です。


ちなみに、支持体となる箱は金属の釘は使わずに
木釘で組み立てられております。



今回のお話の作品
(作家名)小河朋司
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