妖しいトランク
2010年11月25日 (木) | 編集
art navigation vol.61



妖しい。

妖し過ぎる…

でも魅惑的だ。



6年程前、この作家の個展を初めて大阪で開催した際、
有名コレクターが実際に作品を目の前にして、
「妖しい。妖し過ぎる……」という上記のセリフを呟かれました。




古臭いトランクの中に、
少女がこれまた古臭い人形(年代によっては懐かしい)と
一緒に入っています。


この状況だけでも充分に妖しいし、怪しい…。


そして、もちろんエロティックです。



トランクに添うように描かれている椿さえ、妖しい(笑)




私的に大切なモノは昔から箱にしまう習性が人にはありますが、
まさにこのトランクはそんな存在なのかもしれません。




少女がこちらを視ている…。

自分の内を見抜かれたかのような
居心地の悪さ…。




しかし何度見ても妖しい…(笑)
でも魅惑的でしょう?!




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今回のお話の作品
(作家名)森口裕二
ジョセフの祝福
2010年11月24日 (水) | 編集
渡辺おさむの西洋像シリーズ、「セント ジョセフ」です。


本来ならば知的なジョセフも、ストロベリー帽子で、お茶目に変身。



美術デッサンの練習でよく使う像は
いわば人物画の基本であり見本です。


その威厳のある形に、
フェイククリームをデコレーションする遊び心。


高尚とも言える存在を
面白味と親しみがあり、然も食べてしまうモノに変換する…。



理屈抜きに誰もが見て楽しめる作品です。



ジョセフの向こうには、
まるで祝福されているように、ウェディングカップルの衣装が…(笑)



そういえば、
ハッピーになる渡辺の作品とウェディングとは相性抜群!


ウェディング関係の皆様、
何か素敵なアイディアがあればご連絡くださいませ!(笑)








追記
サラのブログが、リンク先「現代美術ブログ村」(OUTポイント)で
1位になっていました。
(11月22~23日現在)

ご訪問くださった皆さんにお礼を申し上げます。
ありがとうございました!

今後ともよろしくお願いしますm(__)m
出会い系アート
2010年11月23日 (火) | 編集
art navigation vol.60



インテリアコーディネーターの方々は
いつも空間に「色」を巧みに入れて素敵な空間をつくられています。


一般の皆さんも部屋を見直して、
まずは「色」を入れてみてはいかがでしょうか。



画像の例のように、ナチュラルな部屋に一点のアート作品でも、
「色」を入れると絶大な効果があります。



青は、鎮静作用があり、気持ちが静まってきます。

緊張感が薄れて落ち着き、
海や空といった広大なイメージを連想するので
心地よい空間になりますよ。


また、緑もリラックス効果があり、心の奥の方が癒されます。

青や緑は、寝室にもぴったりですね。




活気的な空間にしたい場合はオレンジや赤などもオススメ。



ソファやクッションなどで、強い色がすでに有る場合は、
色をケンカさせないように気を配ってみてください。



「色」で部屋を遊んでみる感覚で選んでみてはいかがでしょうか。


ファッションでも「さし色」って使いますよね。
あの感じでコーディネイトして楽しんでください。




アートは選ぶ楽しみも大きな要素です。

そこから、「自分の中の自分」と出会う道が始まります。


出会い系アートと呼びましょうか(笑)



螟ァ貔、霎ー逕キ縲

今回のお話の作品
(作家名)大澤辰男
アナタとワタシの関係
2010年11月22日 (月) | 編集
art navigation vol.59



動物達が輪のように配置されています。


色は人工的なもので、手の動きの痕跡は無く、
動物達はシルエットだけにしてある。

ステンシルという型をわざわざ制作して描いているのです。


存在感はあるけれど、感情移入はしにくくなっています。

その分、第三者としての視点が生まれ、
画面の中の登場動物が持つ、環境との関係や
それをこちらから見ている「ワタシ」と
画面の中の世界との関係を意識せざるを得ません。



コンテンポラリーなダンスや演劇等で立ち位置が重要なように、
丁寧に配置されていて、舞台演出の効果が見受けられ、
「関係性」は際立ちます。



繋がる関係を考えていると、
「ワタシとアナタ」「ワタシと世界」という風に
ミクロとマクロを行ったり来たり…。




デザイン的に優れているだけではなく、
シンプルだからこそ雄弁さを持つ作品です。


bigmountain_2008_tb2010.jpg


今回のお話の作品
(作家名)配島伸彦(配には草冠が付きます)


展覧会の案内も一緒にご紹介します。

img474_convert_20101122135134.jpg



"現代HEIGHTS GALLERY Den

配島伸彦(配には草冠が付きます)

「silence
: two sculptures」

2010.11.25-12.7
東京でアートを想う
2010年11月21日 (日) | 編集
17日から19日まで東京ビッグサイトで開催された「JAPANTEX 2010」。


セミナー内容について簡単に。


前半は現代に至るアートを
20世紀をメインに時間軸で紹介しました。


アルタミラ、ラスコーの洞窟壁面
ピカソ
マルセル・デュシャン
ルチオ・フォンタナ
ジャクソン・ポロック
アンディ・ウォーホル
ロイ・リキテンシュタイン
クリス・オルデンバーグ
ジョージ・シーガル
ロン・ミュエック
アンディ・ゴールズワージー
ジェームス・タレル
クリスト&ジャンヌ=クロード
シンディ・シャーマン


初めて作品をご覧になる方々は、
どうしても作品の表面に目を奪われがちでしたが、
その奥にはどういう意図があり、何を浮き彫りにしたのか…。
世界の作家作品を通じて、そんなお話をしました。


皆さん、「へぇ~、ほぉ~、ウーム…」
ってな感じで聞いてくれました(笑)



後半は、我ら日本の若手作家作品を紹介。

小河朋司
配島伸彦(配には草冠が付きます)
河野ふみ
渡辺おさむ
才木寛之
野村嘉代



インテリアデザイン関係の皆さんは
既にアート作品を空間にコーディネートされていますね。

色、デザイン、サイズを選び、
タイトなスケジュール、そして厳しい予算をクリアしていく…。

いつも感心しております。



今回は一歩踏み込んで「アートの意味」を空間にプラスする、
という発想の話をしました。

セミナーの後で
共感してくださった方々に話掛けて頂いて、嬉しかったです。




何万年も人間と共存してきたアート。

どんな可能性があるのか…、
一緒に見つけていきたい…と思った「JAPANTEX 2010」でした!
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